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緑茶

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瑞節庵では現在静岡県内6か所の産地からお茶を仕入れています。

静岡茶と一言で言いましても実は相当数の産地がございます。
東西 155キロメートル、南北 118キロメートルの距離、7,780平方キロメートルの面積を有する静岡県で採れるお茶を総じて静岡茶と呼ぶのです。

フランスワインで言う「ボルドー」、「ブルゴーニュ」など採れた地域によって[ブランド]のようになるのと同様に「本山茶」、「川根茶」など等その産地は20とも30とも言われています。
もちろん各産地にはそれぞれの特徴があり、どこのお茶が良いということは一概には言えるものではありませんし、それを言うのは生産者さんたちにとって大変失礼なことになります。

ですから当店では各産地の特徴や生産家の情熱、そしてお茶の出来栄えを見たうえで仕入れを致しております。

当店で扱っておりますお茶の生産家は皆まじめで素朴です。

が、お茶に対する情熱は大変熱いものをもち、手を抜いていません。
まさしく出来上がったお茶は彼らの「作品」というのにふさわしく、その「作品」にはその「人柄」が出ています。

あえてブレンド(合組)をしない。というのも彼らに敬意を表するためでもありますし、そのお茶がお茶の間に上がった時、「これどこのお茶?」という疑問や不安を持たずにお召し上がり頂けるからです。

以前ある生産者さんとの会話の中でこんなことを言われたことがありました。

自分が丹精込めて作ったお茶が最終的にどこで売られているのか、誰に飲まれているのか分からない。という嘆きでした。
「街のお茶屋さんに行ってみても自分の作ったお茶を見たことがないよ。いったいどこに行っちゃったんだろう?なんだか作った甲斐がないな。」

そんな言葉を聞き、生産者の意欲をかきたて静岡茶の質をさらに高めるためにも作り手の分かる販売が必要なのだと痛感したのでした。

<本山茶>

静岡市を流れる安倍川・藁科川の流域で採れるお茶を総じて本山茶といいます。静岡茶発祥の地としても知られる静岡を代表する茶産地で、本家本元という意味で本山茶と呼ばれるようになったとか。

当店の主力商品も本山茶で、なかでも栃沢を中心に標高の高い地域の「やぶきた茶」を扱っております。

山間のお茶は平地のお茶に比べ収穫期が遅く収穫量にも恵まれませんがその分、香気・滋味に富み希少価値もございます。

・蒸しは浅くお茶本来の特徴をよく出し、形状も針のように細かくよれています。

・水色は薄く、澄んだ山吹色ですが見た目以上に濃厚であり、旨味・甘味が強くまろやかな味わいをお楽しみいただけます。

・ご普段用から最高級手摘み茶までバリエーション豊かに取り揃えております。

 

<沼津茶>

明治32年、地元の名士・坂三郎の協力を得た江原素六の尽力により愛鷹山御料地払下げを受け、以来沼津市の金岡、愛鷹、浮島地区の愛鷹山麓から続く丘陵地帯では、「やぶきた」品種を中心としてお茶の栽培が盛んに行なわれております。

作付面積は600ha超、収穫量は6000t超を誇り、近年では熱心な生産家のもと土壌改良や品種改良が盛んにおこなわれています。

ただ残念ながら流通の悪さから現在までそのポテンシャルを世に広めることができておりません。

そんな地元のお茶を何とか世に広めたいと願い販売いたしております。

・蒸しは浅くお茶本来の特徴をよく出し、コクのあるしっかりとした味わいをお楽しみいただけます。

・渋みや苦みなどパンチの効いたお茶がお好みの方にはこちらを熱めのお湯でお召し上がりいただくのがお勧めでございます。

 

<富士茶>

富士茶の歴史も古く、明治のはじめころ愛鷹山から富士山麓に広がる原野を開墾し茶を植えたのが始まりと言われています。戦後、富士山麓一帯で優良品種「やぶきた」の定植がすすみ成功をおさめ「富士のやぶ北茶」と称され親しまれております。

沼津茶同様、富士山火山灰土のお茶ですが気候の違いからか葉肉が薄く、香りのよいのが特徴です。

・蒸しは浅いのですが葉肉が薄いため、本山茶や沼津茶に比べるとやや蒸しが進んでいるように感じられます。その分、水色は緑みがかり綺麗に映ります。

・まろやかな味わいですがしっかりとした香味で飲み飽きがしません。

 

<金谷茶>

「越すに越されぬ」と詠われた大井川の西岸中流域に位置する島田市(旧金谷町)はSLの走る町としても知られ、西隣の掛川と並び古くから「深蒸し煎茶」が作られています。

熱心な生産家が丹念に作り上げたこのお茶には、やはり作者の優しさ、素朴さ、真面目さが出ています。

・蒸しが深いため形状は細かく、棒がやや目立ちますがそれがまた旨味を出しています。

・普通煎茶よりも少なめの茶葉で充分に濃く出、水色も緑鮮やかです。

・濃いお茶がお好きで、苦いお茶は苦手という方におすすめです。

 

<掛川茶>

健康長寿の秘訣としてテレビ放映されたことで一躍全国的に有名になった掛川の「深蒸し茶」。太陽を燦々と浴びカテキンをたっぷり含んだ煎茶は「深蒸し」にすることでその苦み・渋みは抑えられ、まろやかなお茶になるのです。健康面だけでなく美味しく飲めることが人気を集めているのでしょう。

・蒸しが深いため形状は細かく、仕上げも丁寧に棒が取り除かれ見た目にもきれいです。

・「金谷茶」同様、少量の茶葉で色鮮やかな濃いお茶が楽しめます。

・お茶碗の底に沈殿したお茶の粉まで飲みきるのが掛川風とか。

 

<朝比奈>

藤枝市(旧岡部町)朝比奈地区は朝比奈川流域の「玉露の里」として古くから知られています。

煎茶と玉露の違いは栽培方法によるものです。玉露は旨味を増やし、苦み・渋みを抑えるために直射日光を遮るよう、覆いを掛けて栽培をするのです。新芽が出だすと摘み採りまでの約3週間、徐々に覆いを厚くしていき薄暗い中で芽を伸ばしていきます。肥培管理や覆い掛け作業など大変に手間のかかる仕事です。

全国屈指の高級玉露が産出されるこの地区では、「玉露」のみならず「碾茶」が作られるようになりました。「碾茶」とは抹茶の原料で、これを石臼などで挽き粉末にすると抹茶になります。「碾茶」の栽培方法は玉露と同じで製茶の工程の違いによって玉露になり、あるいは抹茶になるのです。ですから良質な玉露が採れるのなら良質な碾茶が作れるのも当然かもしれません。

 

玉露

・お茶の旨味を充分に抽出できるよう製茶の段階で茶葉を刻んでいますので、見た目も細かくきれいで味も抜群です。

・一煎目の甘み、二煎目の渋み、三煎目の苦みと味のメリハリがしっかりとあり、濃縮されたお茶のエキスを口にするといった印象をもたれることでしょう。

・淹れる温度と抽出時間が重要です。充分に冷ましたお湯でじっくり時間をかけてお召し上がりください。

 

抹茶

・宇治(京都)、西尾(愛知)ほど歴史もなく生産量も多くはございませんが、色、味、風味など、近年になり他産地に劣らぬ良質の薄茶が作られています。

・「薄茶」のみの取り扱いで「濃茶」の取り扱いはございません。

 

  

 

 

 

<静岡茶の歴史と瑞節庵>

お茶の始まり

わが国のお茶は、今から約1200年前の平安初期に空海(弘法大師)や最澄(伝教大師)などの僧侶が唐へ留学した際、中国から茶を持ち帰ったのが始まりといわれています。
鎌倉時代になると「喫茶養生記」をあらわした栄西禅師が中国から茶を伝えると共に、喫茶の効能を宣伝したため、茶への関心は高まり世に広がりました。

静岡のお茶の始まり

静岡のお茶は、およそ800年前、駿河国栃沢(現静岡市葵区栃沢)に生まれた聖一国師(京都・東福寺の開祖)が、やはり中国から種子を持ち帰り、茶の栽培に適していると思われる生まれ故郷近くの足久保にその種をまいたのが始まりとされます。
足久保のお茶は徳川家康にこよなく愛されたといわれ江戸時代中期まで繁栄し、幕府献上の品になっていました。
しかし八代将軍徳川吉宗の倹約令により「茶は贅沢品である」とされ、作る者はいなくなりました。

その後50年以上の時が流れ管理をする者のいなくなった茶園は荒れ放題となり、その惨状を目の当たりにした西村庄八忠実(有節)二世庄八(謹節)とともに心血を注ぎ足久保の茶を復興させました。

さらに特筆すべきことは、静岡で初めて蒸し製法の青茶仕立て(現在の煎茶)の製造に成功し、普及させて現在に至るということです。

それまでのお茶は、私たちが今飲んでいるような美しい緑色のお茶ではなく赤茶色をしており煎じ薬のように煮出して飲まれるものでした。
茶の栽培を知る地元の長老に、そして宇治に度々足を運ぶなどして煎茶の製法を学び苦心のすえ完成させたのが今の静岡煎茶なのです。

瑞節庵の誕生

この静岡煎茶の生みの親である西村庄八忠実(有節)、二世庄八(謹節)こそは瑞節庵店主の先祖であります。
彼らの茶に対する熱い情熱と功績を胸に瑞節庵は誕生しました。
店名の由来も先祖が代々名乗った「○節」からいただきました。めでたいこと、みずみずしい等の意味を持つ「瑞」は奇しくも早くして亡くなった店主の両親の戒名にどちらにも使われている文字で、そこからいただき瑞節と名乗らせていただきました。
先祖からいただいたその名に恥じぬよう、瑞節庵は努力、研鑽を重ねて参ります。

煎茶「かぶせ茶」と「手摘み茶」

静岡市葵区栃沢

かぶせ茶
昼夜の気温の差が激しい山間地の河川流域は朝霧が立ち込めることが多く、この霧が自然のベールとなり直射日光を遮り良質の茶を作り出します。しかし気象条件により霧の出かたは安定しません。

「かぶせ茶」

霧がかかっているのと似た状態を安定的に保つよう日よけ用のシートを掛けたものが「かぶせ茶」と呼ばれます。

かぶせ茶一般的な「かぶせ茶」は上の写真のように、直接茶の樹にシートをかぶせ直射日光を遮ります。

 


静岡市葵区栃沢

かぶせ茶2

2011.5.18

栃沢の内野さんの茶園では手間をかけ柱を立てて棚を作り屋根のように日よけ用のシートを掛けています。これは大変な労力と費用がかかる作業で、一般的には玉露の栽培に用いられ、煎茶ではここまで丁寧な作業はされません。

 

静岡市葵区栃沢

かぶせ茶3.jpg

2011.5.18

遅霜から新芽を守るだけでなく、直射日光を遮ることで光合成をおさえ苦みが少なく旨味の多い高級茶を生み出します。
覆いの下の新芽は「コワ葉」化が進みにくく、旨味をたっぷり含んだ柔らかな「ミル芽」が育ちます。
カテキンは健康に大変良いのですが苦みの正体であり光合成をすることで盛んに作られます。

 

静岡市葵区栃沢

かぶせ茶4

2011.5.18

日よけ用のシートを直接かぶせないことで、葉は擦れることなく伸び伸びと新芽を伸ばせます。また太陽の熱で熱くなったシートから熱せられることもなく蒸れることもありません。
こうして丁寧に、丹精込めて作られたお茶が店頭に並び、お客様にお召し上がりいただけます。

 

「手摘み茶」

静岡市葵区栃沢

手摘み茶一見ボサボサに伸びているように見えるこの茶畑こそが「手摘み」用の畑です。人の背丈ほどにも伸びています。『自然仕立て』と言い手摘みでしか収穫はできません。畑の管理や収穫に非常に手間がかかり、このような栽培をする熱心な生産者は滅多にいません。

 

静岡市葵区栃沢

手摘み茶2手前が一般的な茶畑で、機械刈り用に整えられています。奥が手摘み用の茶畑です。違いがお解かりになれるでしょうか。
手前の畑の新芽を機械で刈らず手で摘めば言葉的には手摘みと言えるかもしれませんが、本来の手摘みとは根本が違うのです。
一般的に「手摘み」と言われ販売されているのは手前の畑を手で摘んだものです。

 

静岡市葵区栃沢

手摘み茶3手摘み専用に栽培された特別なお茶は毎年、全国品評会に出品され高い評価を受け入賞を果たしております。
(この畑は本年品評会出品の茶畑ではありませんが、同じ管理方法で栽培がされています。)
本物の「手摘み茶」を手に入れるためには畑に行ってこの目で確かめないとわかりません。