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紅茶

和紅茶(わこうちゃ)

お茶はツバキ科の植物で、紅茶も烏龍茶も緑茶も全て同じ茶葉(多少の品種の違いはある)から作られます。
では何が違うかと言いますと、製造工程に違いがあるのです。
茶葉は摘み採ったまま放置をしておくと、その持つ酵素の働きにより発酵するという性質があります。
この発酵こそが紅茶・烏龍茶・緑茶を分ける決め手となります。

紅茶は「全発酵茶」(完全発酵茶)といい、茶葉を完全に発酵させて作られます。
烏龍茶は「半発酵茶」(不完全発酵茶)といい、茶葉の発酵を途中で止めて作られます。
緑茶は「不発酵茶」といい、茶葉を全く発酵させないようにして作られます。
ですからお茶の栽培が盛んな日本で紅茶が作られても何ら不思議はありません。
 

日本の紅茶の発祥は静岡

明治維新後の1874年(明治7年)、大久保利通により内務省勧業寮農務課に製茶掛が設けられ紅茶の生産が奨励されました。
外貨獲得のために国をあげて緑茶と共に紅茶も輸出し世界中に売り込むことを目論んだのです。

最初は中国式の紅茶製法を試みましたが失敗に終わり1876年、多田元吉をダージリンやアッサムに派遣しインド式の紅茶製法を学ばせました。

多田は静岡に移住した十五代将軍・徳川慶喜に従った幕臣で、丸子(現静岡市駿河区丸子)の地に茶園を開墾した帰農武士でした。
翌1877年、多田はインドから種子を持ち帰り、東京・千葉・静岡・愛知・三重・滋賀・京都・高知に播種し、インド各地で学んできた紅茶製法を駆使し、丸子で製造を始めたのが日本の紅茶の発祥です。

和紅茶の特徴

和紅茶とはその名の通り日本で作られた紅茶のことを言い、静岡をはじめ、三重、長野、島根、鳥取、九州、沖縄などで作られていますが、外国産のインポート紅茶に比べるとその量はごく僅かで貴重な存在と言えます。

静岡の和紅茶の特徴は、爽やかな飲み口とまろやかさです。アッサムのような強いコクをお好みの方には少々物足りなさがあるかもしれませんがスッキリとしてやさしい口あたりはストレートでお召し上がりいただくのに適しています。

「紅富貴」、「紅ひかり」、「やぶきた」と品種や作者により味わいは異なりますが傾向としてはインポート紅茶よりもフレッシュでほんのり甘味があり飲み易いといった共通点があります。それはやはり作り手が日本人の繊細な味覚に合った紅茶づくりをしているからでしょう。また、輸送によるストレスがないというのも美味しさのひとつかもしれません。大抵のインポート紅茶は高温になるコンテナで長時間船にゆられて日本にやってきます。紅茶は品質劣化が少ないと言えども、高温状態にさらされたものとそうでないものの差はご想像がつくかと思います。

また、どこで誰がどのように作った紅茶なのかが分かる「安心感」というものがあります。肥料や農薬散布などの茶園管理や生産工程の衛生面など、食の安全・安心に配慮される方にも自信を持ってお勧め致します。

紅富貴(べにふうき)

紅富貴は紅茶用の品種で、多田元吉がインドから導入した「べにほまれ」を種子親とし、「ダージリン(アッサム種)」から種子導入して育成された品種を花粉親として1965年に交配させた紅茶用改良品種で1993年に登録された品種です。

渋味などの成分となるタンニンがインポート紅茶に比べて少ないため渋味が少なくまろやかで飲みやすく、コクのある上品な味をお楽しみいただけます。

紅ひかり

紅茶用品種として最初に交配で育成された「べにかおり」を種子親、中国から導入系統種を花粉親として1969年に登録された紅茶用の茶樹品種で、当初はその品質の良さから注目を集めましたが1971年の紅茶輸入自由化により国産紅茶の需要がなくなり普及には至りませんでした。そのため現在までほとんど栽培している生産家はなく幻の品種と呼ばれています。

清涼感のある独特の香りが高く、水色がきれいで味はやはりまろやかでストレートティーに向きます。

やぶきた

ご存知、日本茶の代表品種です。

「やぶきた」は、酸化酵素の活性が弱くカテキン含有量も少ないので、紅茶に適していると言える品種ではありません。

ですから、「やぶきた」で良質の紅茶をつくるのは非常に難しくほとんど作られていません。

そんな困難に挑みオーソドックス製法で丁寧に作られたやぶきた紅茶は希少価値も高く、紅茶初心者の方にも飲み易いマイルドな味わいが特徴的です。

紅茶でありながら緑茶の持つ甘味やみずみずしさを兼ね備えた逸品で、繊細な私たち日本人の舌によく合ったやさしい紅茶と言えます。

和・洋を選ばずどんなお茶の友にも相性抜群です。